私たちの診療方針About us
現在、内科診療における薬物療法はその多くが対症療法です。特に生活習慣病において、血圧が高い人には血管を広げる薬、コレステロールの高い人にはコレステロールを作らせない薬など、その原因である生活習慣の改善に重点を置かれず、どんどん薬の数が増えていく方を今まで多く見て来ました。また一般的に使用される西洋薬のほとんどは、その病態のメカニズムを解析しそのポイントに作用するように設計し製造されたものです。したがって病状の改善には実験通りの確実性があり、また速効性もあります。しかしその目的以外のことにはあまり気を配られないのでその部分以外で副作用を起こすことが多く、その副作用は短期的なものだけでなく長期的に服用することで因果関係が明らかでない副作用も出現してくるようになります。もちろん先述の血圧が高い人には短期的な合併症である脳出血や長期的な合併症である血管障害などを予防するために薬物療法は絶対的に必要で、それを否定するものではありません。
しかし血圧が高くなる原因を取り除き、できるだけ服用する降圧薬の量を減らすようにしなければなりません。そのために、私たちはそれらの治療において「生活習慣を整える」というところから始めていきます。特に食事は毎日の生活の基本であり、約60兆個におよぶと言われる体細胞を形成する源になるものです。そのために私たちは「血液検査で栄養の過不足を診断し分子レベルで栄養を調整し病態を改善させる」という栄養療法(オーソモレキュラー療法)を取り入れて管理栄養士とともに実践しています。また生薬を配合した漢方薬の使用にも力を入れ、ゆっくりではありますができるだけ自然な形で体質を変えていくことに重点をおいた治療を行います。
他にもご自身の免疫力を高めるようなさまざまな治療や栄養療法(オーソモレキュラー療法)を提案していきます。もちろん大規模な調査データに基づく西洋薬の使用を否定するものではありません。私たちは、西洋医学、東洋医学、栄養療法(オーソモレキュラー療法)などの流儀にとらわれず、患者さまの病状や体質にあわせた最適な治療方法を提供します。